Binanceは、日本時間の2019年7月4日17:00から約30分間、USDTの入出金を中断します。
すべてのUSDTの入出金先アドレスはOMNIベースのアドレスからERC20ベースのアドレスに変更され、今後はERC20ベースがデフォルト設定になりますが、OMNIベースのUSDTは以前のOMNI USDTデポジットアドレスに引き続きデポジットすることができます。しかし、このアップデートの後はOMNIベースのUSDTを出金することができなくなるので注意が必要です。
USDTの発行内訳としては、Omniベースが26億ドル、ERC20ベースが5億ドル、TRC20が3800万ドル相当が発行されており、合計で31億ドル以上発行されています。
ERC20ベースに変更するのはBinanceだけではなく、すでにHuobi、Bitfinex、Kucoin、OKEx、PoloniexはERC20ベースのUSDTのサポートを開始しており、引き出しや預け入れにERC20ベースを使用する方が、Omniベースに頼るよりも速くて安くスムーズなプロセスを行えます。
とても重要なニュースリリースとなります。暗号資産市場はまだ技術の理解が必要な市場です。
USDT(USDの価格と連動するトークン)は主に二つのブロックチェーンベースで発行されており、二つのブロックチェーンは互換性がなくそれぞれ独立しております。
そのため、USDTを取引所やウォレットの外へ送金する場合はベースとなるブロックチェーンを確認する必要があります。
今回は、 大手取引所がベースとなるブロックチェーンを変更するという大きなニュースであり、この情報を知らずにUSDTを出金、送金した場合、紛失してしまうリスクが生じます。
USDTはその便利さから保有者も多く、ビットコインと同様に個人間の決済などでも利用されることがあります。
海外取引所でしか公開されていない銘柄であるため、日本語での情報配信は少ないでしょう。
将来的にはこのような技術の変更やそれに伴う資金担保義務なども法律や規制に含まれる可能性があります。
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編集長の伊藤に「BinanceがUSDTの入金と出金をERC20ベースに変更したこと」について解説してもらいます