アメリカの大統領選挙は相変わらず「グダグダ」。
北半球では冬を迎え各国でコロナウイルス第三派がやって来ています。
そんな中、株価の方は絶好調で、ついに日本も29年ぶりの高値更新ですね!
皆さん、ビックウェーブに乗れていますか?
この「好景気」はいつまで続くのか
コロナ禍により大きく下げた世界の株価は急速に回復し、NYダウは史上最高値、日本株も29年ぶりの高値を付けた。同様に金や、デジタルゴールドと言われる暗号資産のビットコインも激しく値を上げている。これは、ひとえに世界中の中央銀行が、多寡の差はあれ、国債を買い取り世の中にお金をばらまいているからだろう(厳密に言うと、中央銀行が預かっている当座預金残高を急増させている)。
「中央銀行が国債を買い取り世の中にお金をばらまく」ことは、「ハイパーインフレ」を起こした経験から、世界中で禁止されていた財政ファイナンスそのものだ。ハイパーインフレになる、ならないは別にしても、法定通貨の価値が下落していく(=インフレ)のは道理だ。それを理解した投資家が、これらの資産に資金を流し込んでいるのだろう。
2020/11/14 PRESIDENT online 「今は財産を守るとき」日本株と米国株を能天気に買ってはいけない より
資本主義の仕組み
冒頭のコラムにもあった、「資産効果」はご存知でしょうか?
その名の通り、「保有資産が増えたことにより、財布の紐が緩みやすくなる」現象のことを指し、日本のバブル時代はまさにそれで、どん欲な消費により経済のサイクルが実態以上に回り、過熱を恐れた日銀の総量規制(金融引き締め)により一気に「泡」がしぼみ、失われた●●年 と言われるような状態に陥りました。
資産効果は人間の心理をうまく表しており、投資をしている方であれば「含み益が年収を超えた」時、一時的にも、かなりお金遣いが緩くなった経験はありませんか?
特にFXであればハイレバレッジでトレードが可能なので瞬間最大風速的な「含み益」で精神的に揺らぐことは多々あったかと思います。
いわば「錯覚」してお金をバンバン使うのが資産効果で、本来は利益確定してからの資産増加が正しいのですが、この錯覚資産で多くの人はお金が増えたのだと、一時的に自分の中に刷り込ませる訳です。
この資産効果を活用して、政府や中央銀行は金融緩和を行い、金利を下げたり、債券を買ったり、最近では株式ですら(正確には上場投資信託)を購入しています。
こうすることで下値が支えられ、財布の紐を緩めようと国家的に行っている訳ですね。
ピケティ氏で有名になった「r>g」という「経済成長率よりも資産収益率の方が高い」と証明した方程式にもあるように、資本主義の仕組みはその名の通り、「資本が大きければ大きい程」有利になる仕組みですので、資本が多い人を主眼とした経済政策がよく行われます。
その反動としての「格差拡大」や「格差の固定化」があり、社会が階層化されると長期的に社会の活力が削がれ、治安も悪化します。
そういう意味でも資本主義の論理だけで社会が成り立つ訳ではないということを、私たちは肝に銘じておかなければなりませんね。
お金は海外組にさせよう
藤巻氏のコラムにもありましたが、普段の給与はその国の企業、または団体から出る訳ですので、お金には成長力ある国で働かせようという概念は全面同意の非常に素晴らしいコンセプトです。
お勤めの会社は外資であっても内資であっても日本市場でビジネスをしているのが大半かと思いますので、日本経済が悪化すると当然、経済的なダメージを受ける方が大半かと思います。
将来的には中国がアメリカに近いレベルの経済力を有すると思われますが、資源国でもあり、世界中の優秀な頭脳が集まるインフラを持ち、世界最強の軍隊、基軸通貨のドルを有しているアメリカが21世紀前半も覇権国に君臨しているでしょう。
実際、革新的な製品やサービス、技術のほとんどはアメリカから生まれています。
日本も素材や一部の領域では健闘していますが、アメリカの勢いには残念ながら勝ててはいません。
そういう意味でも日本以外から収入を確保すると考えた場合、アメリカの株式や債券、不動産もポートフォリオの一部に入れるというのは非常に合理的な選択と言えます。
発想の転換は生活を豊かにする
普通に生活していると、「お金に働いてもらう」という発想は出てこないと思います。
ただ資本主義の仕組みを理解していると、労働収入だけでは限界が見えると分かるはずです。
そのための起業や副業や投資ですが、個人的には株式投資がリスクとリターンと手軽さのバランスが整っているのかな、と思います。
「これをするぞ」という情熱がある方は起業や副業もありかと思いますが、私の場合は趣味もかねての株式投資となっています。
どれを選択する、しないは個人の自由ですが、お金に働いてもらうという発想があるということを今回は知って頂きたいと思います。
このコインオタクの読者の皆様はきっと何らかのアクションを起こすと信じています。
以上、金崎明人がお送り致しました。
この記事を書いた人
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東証一部上場企業で会社員として働くも、趣味の業界であるため、ストレスフリーで過ごす。 ファンダメンタル分析をベースに長年相場で戦い、経済的なストレスからも解放され、ストレスフリー。市場平均は常に超えてます。 社畜を軽蔑していることからか、辛口コメントなのがタマにキズ。
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