中央銀行、暗号資産への対抗手段か
日経新聞の最新記事を解説していきます。
今回のテーマは法定デジタル通貨についてのようです。
暗号資産ブームが起こっているなか、各国政府が対抗手段として法定通貨のデジタル化を構想していると伝えています。
暗号資産を超える利便性を
暗号資産の台頭を背景により使い勝手のよい通貨を追い求める議論が世界各国で活発になっている。
引用元:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22749630W7A021C1EE9000
法定デジタル通貨構想 現金の流通コストを削減(2017年10月26日)より
世界各国の政府・中央銀行は暗号資産の普及によって、自国通貨が衰退することを恐れています。
ならば、と法定通貨をより便利にして潮流を戻そうという狙いが見て取れます。
コスト削減を目指して
暗号資産への対抗という目的のほかに、紙幣の流通を減らそうと考えています。
紙幣を流通させるには大きなコストがかかる。日銀は100兆円もの紙幣を発行している。実際に流通させるために銀行は全国津々浦々にATMを設け、利用者は預金の引き出しに手数料を支払う。クレジットカード払いにしても加盟店がカード会社に手数料を支払っている。当局がデジタル通貨を発行すれば、こうしたコストを減らせる可能性がある。
引用元:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22749630W7A021C1EE9000
法定デジタル通貨構想 現金の流通コストを削減(2017年10月26日)より
暗号資産の台頭がきっかけで活発になっているという今回の議論ですが、 コストという観点はいずれ考えなくてはならいない問題 だったでしょう。
特に日本は世界に比べて電子マネーの普及も遅れています。
インターネットバンキングも、交通系のICカードも環境としては整っているのに、それが決済全般において主流になっていないのが現状です。
暗号資産との兼ね合いはともかく、日本は世界のモデルケースに倣ってコストを削減すべきかもしれません。
暗号資産ブームで浮き彫りになった課題
暗号資産という概念が現れる前は法定通貨しかなかったため、競合相手に勝つための課題解決する努力する必要がなかったと言えます。
暗号資産が自国通貨に取って代われば金融政策の有効性が失われてしまう。ビットコインが日常的な決済に広がる可能性は低いという見方も多いが、法定通貨の利便性の向上が中銀の喫緊の課題となった。
引用元:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22749630W7A021C1EE9000
法定デジタル通貨構想 現金の流通コストを削減(2017年10月26日)より
良い機会と捉えるべきでしょう。
利用者は送金に時間がかかることも、手数料が高いことも不便にかんじていたがために、これだけ暗号資産が話題に上がっています。
中央銀行関係者は法定通貨を守りたい
米連邦準備理事会(FRB)のエコノミストだったダートマス大のアンドリュー・レビン教授は「全中銀がデジタル通貨の発行を検討すべきだ」と強調する。
引用元:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22749630W7A021C1EE9000
法定デジタル通貨構想 現金の流通コストを削減(2017年10月26日)より
やはり、これまで世界を支配してきたと言ってもよいくらいの立場である関係者は法定通貨を守ろうとします。
記事として取り上げる側はもう少し本質的な意図をくみ取ってほしいところです。
終わりに
ビットコイン(Bitcoin)をはじめとする暗号資産はブロックチェーンによって管理されます。
それは法定通貨の中央集権的な管理とは相対するシステムです。
これまで長年に渡って通貨を一極で管理し、利用者から手数料を搾取することによって儲けてきた中央銀行にとっては死活問題でしょう。
公的機関と謳いながらも結局はビジネスであるのだと、改めて教えられました。
この状況をどう打破するのか各国の政策に関心が寄せられます。
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written by 今井徹
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