日本で仮想通貨のルールが「資金決済法」から「金融商品取引法」へ移行する方向性は、まだ正式決定ではないものの、市場関係者の間ではほぼ織り込まれた前提になりつつあります。
これは税制の話でも、業界保護の話でもありません。
仮想通貨を「何として扱うか」という前提そのものが変わろうとしています。
これを独自のジャーナリズムで解説します。
金商法移行で仮想通貨業界はどうなる? 有識者に聞くポジティブな影響と懸念点|2026年1月3日
暗号資産業界を規制する法律を、現在の資金決済法から金融商品取引法(金商法)へ移行する方針が示された。これは2026年度税制改正大綱に盛り込まれた申告分離課税導入の前提条件としても明記されている。
資金決済法は2017年の施行当初、暗号資産を「決済手段」として位置づけていた。しかし市場の実態は投資・資産運用が中心となり、法制度と実情の乖離が課題となっていた。金商法へ移行すれば、暗号資産は株式や債券と同様に金融商品として扱われる。
業界関係者からは、投資家保護の強化や分離課税、ETF解禁への期待が示される一方、事業者のコンプライアンスコスト増加や新規参入障壁の上昇、IEOや新規上場銘柄の減少を懸念する声も挙がっている。
また、金商法移行に伴い、国内取引所やWeb3事業者の再編が進む可能性や、日本市場でのトークン発行が抑制され、海外展開やDeFiへのシフトが加速する可能性も指摘されている。
引用元:CoinPost
https://coinpost.jp/?p=674476
金融商品になる、というより「線を引かれる」
この出来事はこう解釈してください。
今回の金商法移行は、仮想通貨を守るか潰すかという話ではありません。どこまでを「管理できる金融」とし、どこからを「管理しない領域」として切り分けるか、その線引きが行われているにすぎません。
ルールが整う領域では、ETFやカストディ、既存金融との接続が進みやすくなります。一方で、スピードや実験性を重視する領域は、制度の外へ押し出されやすくなる。これは善悪の問題ではなく、役割分担の話です。
すべてを同じ枠で評価しようとすると、見誤ります。仮想通貨が一枚岩だと考える前提自体が、すでに現実と合っていません。簡単ではない、注意が必要です。
日本は「攻める国」ではない
このニュースを見て「これで日本のWeb3は本格始動だ」と感じたなら、現実を見ていません。
日本はルールが整ってから動く国です。だからこそ、整った後に伸びる分野と、最初から外に出る分野がはっきり分かれます。
それを悲観と捉えるか、適材適所と捉えるかで、見える景色は変わります。
ニュースは、必ずしもすべてが正確とは限りません。
また、誰が発言しているかによって、同じ事実でも意味は大きく変わります。
そもそもニュースは、出来事の「一部」しか切り取って発信されないものです。
だからこそ、ニュースだけを材料に未来を断定すると、判断を誤りやすくなります。
ただし、ニュースそのものが無価値なのではありません。
読み手が、まだ読み方を知らないだけです。
無知は無能ではありません。
ニュースの構造や背景を意識して読み解く練習を重ねれば、誰でも「今の情報」から「これから起きる流れ」を捉えられるようになります。
このメディアでは、そのための視点と考え方を伝えていきます。



























