ビットコインを大量保有する企業の財務リスクについて、具体的な数字を伴う説明が出てきました。
価格下落局面において、市場がどこに不安を感じ、どこで一旦落ち着いたのかが可視化されています。
今回の事例は、ビットコイン価格と企業戦略の関係を考える材料になります。
これを独自のジャーナリズムで解説します。
ストラテジー社CEO、「ビットコインが8000ドルを5年以上維持しない限り債務に問題なし」2026年2月8日
CoinPostは、ビットコインを大量に保有するトレジャリー企業であるストラテジー社が、2025年4Qの収支報告会を開催したと報じた。
同社のフォン・レCEOは、この場でビットコイン価格が8,000ドルまで下落し、かつ5年から6年の間その水準で推移し続けない限り、転換社債の返済に問題は生じないと説明した。
同日に発表された4Q決算では、営業損失が174億ドルに拡大したことが明らかにされている。
この損失には、四半期末におけるビットコイン価格下落による未実現損失が含まれていた。
今回の収支報告会は、この決算発表後に実施されたものである。
レ氏は、ビットコイン価格が8,000ドルまで下落した場合には、保有ビットコインの価値が純負債と等しくなると説明した。
その場合、追加で株式や社債を発行する必要が生じる可能性があるとしている。
ただし、8,000ドルという水準が5年以上続くことを前提条件として付け加えた。
また、アンドリュー・カン最高財務責任者は、損失は短期的な価格変動によるものであり、同社の戦略は長期計画に基づいて構築されていると説明した。
価格変動の大きい市況においても、戦略を継続する姿勢を示している。
https://coinpost.jp/?p=687397
ビットコイン下落が生む産業の歪み
ビットコイン価格が大きく落ち込むと、業界全体に歪みが生じます。
これまで、海外取引所、レンディング、アルゴリズム型ステーブルコインなどは、ビットコインの下落をきっかけに市場崩壊を経験してきました。
現在、価格下落によって市場が警戒している産業はDAT企業です。
DAT企業とは、ビットコインを戦略的に保有する企業を指します。
当然ながら、ビットコイン価格の下落は、これら企業の経営に悪影響を与えます。
この戦略は、米国のストラテジー社が始めたものです。
2025年のビットコイン価格上昇も追い風となり、DAT戦略は広く浸透しました。
しかし現在、その撤退が生じています。
DAT戦略の継続と撤退が示す分岐点
最も懸念されるのは、数兆円規模のビットコインを保有するストラテジー社の動向です。
ビットコイン価格が7.6万ドルを割ると、同社の保有ビットコインは含み損となります。
市場の不安感を受け、ストラテジー社は、5年間ビットコイン価格が8,000ドルを記録しても問題ないとする声明を発表しました。
これにより、市場の恐怖感は一旦拭われました。
一方で、2025年参入組のDAT企業は、DAT戦略から撤退を始めています。
このマイナスの影響は、しばらく市場に残るでしょう。
その中で、長期にDAT戦略を継続する姿勢を示したストラテジー社やメタプラネット社が、今後どのような事業転換を行い、利益を生み出していくのかに注目が集まります。
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