ビットコインが称賛される理由には、ブロックチェーン技術の存在は欠かせないものとなっております。
しかし最近ブロックチェーンを超える技術が開発されているとのウワサを耳にするようになりました。
その技術とはどのようなものなのでしょうか?
今回はその存在について解明し、どのような利用価値があるのか、分析していきたいと思います。
ブロックチェーンについてのおさらい
まずはブロックチェーンについておさらいしていきたいと思います。
ブロックチェーンとは、可視化されたユーザー間の取引を「ブロック」という単位にまとめ、そのブロックを1本のチェーン状につなげて記録していく仕組みを指します。
更にはユーザーIDを暗号化し、記録の保管場所を分散。不正を行うには膨大な時間とコストがかかるように設計されている為、「 絶対に不正が出来ないシステム 」として有名になりました。
ブロックチェーンについて更に詳しく知りたい方はこちら
東洋経済で取り上げられた「ゼロから分かるビットコイン」
このブロックチェーンですが、実は似たような仕組みがかなり昔から存在しており、一部の欠点を覆いきることが出来ない為有名になることはありませんでした。
しかし「人の心理」を絡ませて「絶対に不正が出来ないシステム」として完成させたのが、かの有名なsatoshi nakamotoであると言われています。
これは金融商品に限った技術ではなく、たまたま「通貨」という単位を乗せたものが有名になっただけ。
今では通貨という価値を持たない場面でも、ブロックチェーンという技術は利用されています。
(それでも「暗号資産」という枠組みに入ってしまうところが不思議に思う部分です)
ブロックチェーンを超えた技術「Hashgraph」
Hashgraphとはブロックチェーンの欠点をクリアできるシステム
最近、ソフト開発会社のSwirldsが発表したもので、そこではブロックチェーンを時代遅れにしてしまうような技術が紹介されている。それが「Hashgraph」だ。より高速かつ安全で、さらにエネルギー消費が少ない分散型台帳である。取引可能な数は、最大で1秒に30万取引という。
引用: 高速で低消費電力な分散型台帳「Hashgraph」、米企業が公表──新たな技術はブロックチェーンを越えるかhttps://wired.jp/2017/12/19/blockchain-and-hashgraph/
ビットコインは1秒に7件弱の取引、VISAのような決済システムは1秒に6万件弱の取引を記録することが出来るのに対し、このハッシュグラフは30万件を記録できるという。
これだけでも、昨今トランザクション詰まりが問題とされているビットコインよりも優れているということが分かります。
この仕組みについては、このように説明されています。
すべての情報が、すべてのノードの間で同時に同期される必要がないので、Hashgraphはずっと速く取引を認証し、台帳をきわめて軽く維持できる
引用: 高速で低消費電力な分散型台帳「Hashgraph」、米企業が公表──新たな技術はブロックチェーンを越えるかhttps://wired.jp/2017/12/19/blockchain-and-hashgraph/
要は、ビットコインが1つの取引を行う際に、全てのユーザーの承認を得られないと記録できないのに対し、ハッシュグラフでは ランダムに選ばれた一部のユーザーの承認のみで記録することが出来る ということ。
これによって素早い承認とデータの軽量化が図れているということです。
ちなみに現在のブロックチェーンのデータサイズは140GBで今後も記録量が増えれば増えるほど重くなっていきます。
これに対し、ハッシュグラフは2GBのサイズを保ち、どんなに取引量が増えてもこれ以上のサイズになることは無いとされています。
クローズドソースとして存在している
オープンソース(誰でも見て使うことが出来る状態)として一般公開されているビットコインやイーサリアム等とは異なり、 ハッシュグラフはクローズドソースとして存在し、今のところ実用の実績はありません 。
ビットコインやEthereumといった多くのブロックチェーンとは異なり、Hashgraphはオープンソースのシステムではない。しかも、「ノード」として動作させるには、特別な許可を得ることが必要になる。
これによってHashgraphの台帳は、世界で最も大きい40の銀行が連合するコンソーシアム「R3」によるシステム「Corda」のような、プライヴェートなブロックチェーンに近いものになる。オープンなものとは違い、特定のユーザーだけがネットワークの一部となることができるシステムなのだ。
引用: 高速で低消費電力な分散型台帳「Hashgraph」、米企業が公表──新たな技術はブロックチェーンを越えるかhttps://wired.jp/2017/12/19/blockchain-and-hashgraph/
今後の利用価値としては銀行や政府、その他各業界の裏側などで利用されることが予測されます。
筆者のイメージでは、例えば身近なところでは
・マイナンバーに関連した情報で、一般公開されずに政府機関だけが閲覧可能なシステム
・SECOM、ALSOKなどの企業が使用するセキュリティーシステム
・GPSなどと連動したシステム
などで利用の可能性があるのではないかと考えます。
既に存在する似たような技術「tangle」
実はこれに近いようなシステムは既に存在します。
それは、既に各取引所に上場し、「暗号資産(暗号通貨)」というカテゴリーの中で 唯一ブロックチェーン技術を使用していない通貨である「IOTA(イオタ/アイオータ)」 です。
IOTAと言えば、ここ1か月ほどで急激に市場成長し、暗号資産時価総額ランキングTOP5にランキングしたアルトコインとして、一躍有名になりました。
IOTAは「 タングル(tangle) 」と呼ばれる技術を用いており、ブロックチェーンでは実現出来ない仕組みを考案しています。
このタングルは今回紹介したハッシュグラフととても良く似たイメージのシステムであり、ブロックチェーンの一歩先を行く技術として注目しております。
ブロックチェーンはいづれ廃れる技術なのか?
今後このような新しい技術はどんどん生まれてくると仮定できますが、では今後近い将来にブロックチェーンは廃れ、新しい技術に全て変わっていくのでしょうか?
筆者はこの問いに対しては「共存する」と考えます。
もちろん100年200年先には、更なる技術革命によりどちらも廃れる可能性は十分に考えられます。
しかしブロックチェーンにはブロックチェーンの良さがあり、このハッシュグラフやタングルにはそれぞれの良さがあり、今のところどちらも必要とされる技術です。
もしもどちらかが消えるという問いを出すのであれば、「法定通貨と暗号資産のどちらかが消える?」という質問の方が先な気がします。
IOTAが買えるオススメの海外取引所はこちら
ブロックチェーン技術について詳しく勉強したい方はこちら
この記事を書いた人
最新の投稿
- 債務整理2024年8月10日債務整理でブラックリストに登録される期間は?信用情報への登録で受ける影響を解説
- 債務整理2024年8月5日債務整理の費用相場はいくら?借金の返済に追われて払えない場合の対処法を徹底解説
- 債務整理2024年8月2日大阪で債務整理に強いおすすめ弁護士・司法書士15選!費用や選び方についても解説!
- 仮想通貨2024年6月7日保護中: 【会員限定】コインオタク流「裏ワザ」で稼ぐ