先日発表された、Facebookの暗号資産プロジェクトの「Libra(リブラ)」に対し、米下院住宅金融委員会のMaxine Waters議長(民主党)は議会と規制当局の精査が完了するまでトークンの開発停止を求めました。
Maxine Waters議長は、下記のようにコメントしております。
これまでFacebookがユーザーデータの保護をくり返し無視し、慎重に取扱うことの重要性を軽視してきた。同社が暗号通貨の作成を計画しているとの発表を受け、そのような問題を抱えたまま仮想通貨市場に参入することは様々なリスクがあり、規制当局はすぐに対応を図るべきだと感じた。Facebookの幹部はこの暗号通貨について、まず議会に説明しなければならない。
個人情報の不適切な取り扱いで米連邦取引委員会(FTC)から罰金を課される可能性があり、広告での違反でも政府から提訴されている。Facebookは暗号通貨計画で、さらに拡大を続け、その影響力をユーザーの生活にまで広げている。暗号通貨市場はまだ、明確な規制の枠組みを欠いている。
と不信感をあらわにし、計画の停止を求めるとともにFacebookの幹部に対し、公聴会への出席を求めました。
また、フランスの財務大臣のBruno Le Maire氏もLibraプロジェクトには厳しい意見を出しており
この新しい暗号通貨は通貨として機能することはできない。この通貨がテロやその他の違法行為の資金調達のために使用されないための証明が必要だ。
と述べました。
Libraプロジェクトは 現在の金融システムの脅威となりうる存在 のようで、世界各国の政府から厳しい意見を受けています。
大手企業が参入すると今回のように管理当局から指示が出た際に対応をせざるを得ないです。
管理当局の発言も理にかなっており、具体的な規制がないまま大手企業が参入することで、未整備の市場に多くのユーザーが参加してしまうリスクがあります。
Facebook社の過去の不祥事を事例にあげての規制でしたが、実際は 大手企業が参入することで暗号資産市場に既成事実が出来てしまう事を避ける意図が強いのではないかと感じます。
今後、Facebook社としては管理当局の指示を無視することはせずに交渉を行うでしょう。
Libraプロジェクトにとってはマイナスであり、市場へサービス公開するタイミングも相当後ろ倒しになる可能性があります。
しかしネガティブなことばかりではなく、管理当局は今回のきっかけですぐにでもルールを作らないといけないというプレッシャーが生まれました。
ビットコインETFのようにずるずると先延ばしにするのではなく、素早く対応されることを期待しております。
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