ビットコインネットワークは、過去最大規模の難易度調整を迎えます。現在のマイナーの収益性の悪化を解消することに繋がる見込みです。特に、BTC価格の急落が業績に直結するマイナー収益をひっ迫することが予想されています。
5月には、マイニング報酬のBTCが半減する「半減期」が迫るなど、事態は深刻との見方も出てきました。
長期的に上昇基調を維持してきたビットコインハッシュレートは、大幅な難易度のマイナス調整を経験したことは数少なく、10%ものマイナス調整となると、前回が2018年末。その前は2014年まで遡ることになります。
それだけ、ビットコインマイナーが大幅に赤字に転落するタイミングが少なかったことを意味します。一方で、コロナ危機に伴う価格の急落の影響を物語っていると言えるでしょう。
BTC価格が回復する見通しが立たなければ、仮想通貨マイナーはコロナショックと半減期のダブルパンチを食らう恐れがあります。
2018年では、価格下落に伴いハッシュレートも急落。撤退するマイナーの投げ売りが上値を重くした要因との見方も強まりましたが、今回も、コロナ危機に伴う世界同時株安に同調したビットコイン価格が急落したことで、採算が取れなくなったマイナーが稼働を停止ししています。
マイニング収益は、マイニング地域の電気代を含むコスト感やマイニング規模、使用するマイニングマシンによって、大きく損益分岐点に差が生じます。
損益分岐点の参考価格として、マイニングプール「f2pool」が発表した試算によると、旧型モデル「Antminer S9」を使用した場合、損益分岐点は1BTCあたり7,518ドル(約80万円)。仮想通貨リサーチ機関TradeBlockの分析によると、最新モデル「Antminer s17 +」を使用した場合、1BTCあたり6,851ドル(約73万円)となっています。
現在のマイナーの平均損益分岐点は1BTC 70万円から80万円と試算され、一部のマイナーは、今回の暴落で一時的に採算割れをしていることが推測されます。
これらの状況に陥った原因として以下の問題点が挙げられています。
①前回の難易度調整と価格の急落が最悪のタイミング
②ブロック生成速度が長期にわたり遅延
②市場価格の急落から大幅な値戻しなく、半減期を控える可能性
今回のハッシュレート下落が、半減期後の一つの予想ケースになるか、半減期も控える中で難易度調整後の推移にも注目したいところです。
ビットコイン価格の下落を語るうえで、マイニングの存在は無視できません。
最近では2020年5月にビットコインの半減期を迎えることで、マイニング事業がどうなるのか市場が着目しておりました。
名称の通り、半減期とはマイニング報酬が半分になるというタイミングのことで、マイニング収益がいきなり半分になります。
奇しくも、コロナショックで半減期を迎える前にビットコイン価格が一時50%近く下落し、半値となったことでマイニング事業はまるで半減期のような売上となりました。
記事にある通り、大多数のマイニング事業者は赤字となり撤退を余儀なくされます。
2019年夏以降に市場に参入したマイニング事業者にとってみれば「ボーナス期」とも言えるタイミングで、半減期を迎える前に競合の撤退が相次いだた
め、前月のおよそ2倍のマイニング効率を記録しております。※BTC枚数ベース
マイニング事業と一言に言っても、参入時期、機器、電気代、土地など様々な要素が存在し、一概に損益分岐点を言うことはできません。
このまま半減期に突入したとして、マイニング自体は堅牢なビジネスモデルであり、ビットコインが70万円台で推移したとしても一定の事業者は利益を出し続けることでしょう。
注意するべきは、ビットコイン価格とハッシュレートが足元では相関関係が崩れた点です。
相関関係が崩れたことを認識せずハッシュレートの増減でビットコインの価格を想定してしまうと大きなミスに繋がりますのでご注ください。
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