イーサリアム(Ethereum)の価格はどのように決められているのか

イーサリアム(Ethereum)の価格決定要因とは！？

暗号資産に値段が付いたのは、ビットコイン（Bitcoin）1万枚とピザを交換した時に、初めて取引に足る信用を得ました。基本的に価格というのは、需要（買いたい人）と供給（売りたい人）のバランスで決定します。需要があるものは高値で取引され、需要がないものは安値で取引されるのが市場のルールです。

株式などは一気に価値が上下に動くとストップが入りますが、暗号資産には、そのような機能がないので激しい乱高下があります。ビットコイン（Bitcoin）やイーサリアム(Ethereum)の価格も、この需要と供給のバランスによって決まってきます。

まだ取引量もそれほど多くないので、イーサリアム(Ethereum)の値段は乱高下している段階です。

イーサリアム（Eathreum）市場の

需給形成要因は4つ

1. ビットコイン（Bitcoin）の売りでイーサリアム(Ethereum)が買われる

2. ICO需要

3. 世界情勢や各国の規制

4. セキュリティ強度（ハッキングニュース等）

2017年10月現在では、これらの要素が大きくイーサリアム(Ethereum)の値段決定に貢献していると考えられます。それでは１つ１つ解説していきます。

1.　 ビットコイン（Bitcoin）の売りでイーサリアム(Ethereum)が買われる

イーサリアム(Ethereum)は世界で2番目に時価総額が高い暗号資産ということもあり、ビットコイン（Bitcoin）で不安材料（ハードフォーク問題等）が出て相場が下がったり、イーサリアム(Ethereum)のポジティブなニュースが出た時に、一気に暗号資産市場の資金がイーサリアム(Ethereum)に流れ込み、値段が数日で何十％も上がることがあるのです。

2.　ICO需要

ICO（新規暗号資産の取引所公開）に参加するには、既存の暗号資産が必要です。よく使用されるのがビットコイン（Bitcoin）やイーサリアム(Ethereum)で、イーサリアム(Ethereum)に関連した新規暗号資産のICOが増加し、需要が非常に伸びています。これによる大量購入で、値段が高騰するのです。

3.　世界情勢や各国の規制

例えば、中国経済は民主的要素が強いですが、政治は中央集権的で、政府の政策に不安を感じている国民も多く、偽装通貨も蔓延しているようです。それにより、自国の通貨に信用を持てず、ビットコイン（Bitcoin）に中国マネーが流れていたようです。また、ハイパーインフレの起こるリスクのある国、デフォルトリスクのある国の国民は、中国同様に暗号資産にお金が流れ込み、当然時価総額が高いイーサリアム（Ethereum)が購入されています。
有名な例では、キプロスの通貨危機です。キプロスでは国の財政破綻で、デフォルト（国家破綻）の危機が現実化しました。デフォルトがおこれば、現地の通貨は全く価値を持たなくなってしまいます。それに危機を感じたキプロス国民が、一斉に暗号資産を買いに走ったのです。

4.　セキュリティ強度（ハッキングニュース等）

こちらは、イーサリアム（Ethereum)の値段が下がる要因です。イーサリアム（Ethereum)は他の暗号資産動揺にブロックチェーンシステムを活用していますので、セキュリティ強度は非常に高いです。
しかし、暗号資産の取引所は、取引所によってセキュリティがちがい、強度のない取引所は、常にハッカーから狙われていると言っても過言ではありません。
取引所は、膨大な量の資金が集まる場所で、比較的新しい事業でセキュリティも不完全なため、狙われやすいのです。過去にはマウントゴックスや、台湾のビットコインの取引所Bitfinexがハッキングに合い、暗号資産のイメージに非常に傷がつきました。自己資金を守るには、取引所に長期で預けずに「ウォレット」へ預けておく方が安全です。

イーサリアム（Ethereum)は暗号資産2.0と呼ばれ、今後も価値が上がっていくという見解が多いです。国連でもイーサリアムを使って難民キャンプの基金集めプロジェクトを行ったり、様々な金融機関と連携してスマートコントラクトの技術を活用した開発が進められており、これから更に注目度が上がっていくでしょう。

Written by 酒井 和