イーサリアムの中核を担う2人の日本人
「イーサリアム・コミュニティ・ファンド(ECF)」のコアメンバーであり、 天才ヴィタリック氏とイーサリアムを支える2人の日本人を皆さんはご存知だろうか? Omiseホールディングスの創業者である長谷川潤氏と、イーサリアム財団のエグゼクティブディレクターである宮口礼子氏だ。まず初めに、2人の経歴をご紹介しよう。
宮口礼子◎「クラケン」在籍時の14年に「マウントゴックス」の破産手続き支援を行う。14年設立の日本価値記録事業者協会の創設メンバーの一人。18年2月、イーサリアム財団のエグゼクティブディレクターに就任した。
長谷川 潤◎Omiseを創業。15年にイーサリアム財団に10万ドルを出資。17年7月に実施したOmiseGOのICOでは2500万ドルを調達した。Omiseは現在、日本、タイ、シンガポール、インドネシアの4カ国に拠点を構えている。
引用元:Forbes
暗号資産イーサリアム「24歳の天才」を支える日本人2名(2018年5月25日)より
もともとは開発途上国の子供達の支援活動をしていた宮国氏と、タイでEコマースのプラットフォームとしてOmise事業を始めていた長谷川氏、暗号資産とは無縁に活動をしていた彼らはイーサリアムにどのようにして出会い、またどのような可能性を見出したのだろうか。
ビットコインとブロックチェーン技術が持つ「分散化」の力
宮口や長谷川は暗号資産とその基盤であるブロックチェーン技術に、世間の認識とは異なるポテンシャルを見出している──。それは、“分散化”の力で世界の不均衡を正していくパワーだ。
引用元:forbes
暗号資産イーサリアム「24歳の天才」を支える日本人2名(2018年5月25日)より
2人が共通して可能性を感じているのは、ブロックチェーン技術の分散化の力である。
暗号資産の先駆けであるビットコインの中核であるこの技術は中央を持たず、情報の改変などの不正が起きない。
そのため 中央集権型の現在の社会の不均衡を崩すことができる のだ。
宮国氏は初めてビットコインのアイデアを聞いた際、この通貨と技術で、発展途上国で苦しむ子供を救えるかもしれないと考えた。国家間での高い送金手数料が大きなネックとなっていたからだ。
宮国氏にとってはここが暗号資産との出会いの原点である。
一方の長谷川氏は、ブロックチェーン技術によって世界中の人々が平等な価値交換を行うインフラを提供することに活用できると考えていたものの、決済機能しかなく貨幣的な価値交換機能しか持たないビットコインには、当時強かった投機的な世間の味方も含め懐疑的な見方をしていた。
https://coin-otaku.com/topic/913
新しい時代を切り開くイーサリアムのポテンシャル
ビットコインとは違い、暗号資産以外のデータもやり取りできるのがイーサリアムの特徴だ。また、スマートコントラクトを用いれば、様々な手続きを自動化できる。
引用元:Forbes
暗号資産イーサリアム「24歳の天才」を支える日本人2名(2018年7月9日)
イーサリアムには、通貨以外のやり取りができるプラットフォームとしての機能×スマートコントラクトという唯一無二であり最大の強みがある。
まさにこれこそがイーサリアムの将来的可能性の鍵を握り、また2人を惹き付けたのもここにおける価値である。
分散化型台帳としてのブロックチェーン技術と前述の2つの機能が融合することで、平等な通貨交換機能の価値だけでなく、
さらに世界中どこにでも既得権力に左右されない自らのプラットフォームを作り、分野問わず様々な取引を行うことが可能になる。
例えばそれは、汚職に塗れた国家での安全かつ公正な選挙に、個人情報のより安全な管理に、銀行口座やIDを持てない国の人々のEコマース参加に、というように多種多様である。このイーサリアムの可能性がタイでOmiseとしてEコマース事業を行っていた長谷川氏にとって非常に魅力的だったのは想像に難くない。
https://coin-otaku.com/topic/3399
暗号資産の普及に必要不可欠だった安全性
一方でその頃、全く別の角度から暗号資産が抱える課題に取り組んだのが宮口だ。14年2月、東京の取引所「マウントゴックス」から100億円を超える価値のビットコインが消失し、経営破たんした。
引用元:Forbes
暗号資産イーサリアム「24歳の天才」を支える日本人2名(2018年7月9日)
長谷川氏が本格的にイーサリアムに関わり始めた頃、宮国氏は全く違う角度から暗号資産に関わっていた。
当時アメリカの暗号資産取引所に務めていた彼女は、マウントゴックスが経営破綻した事件をきっかけに当初のビジョンを変え、 暗号資産の法整備、安全性の向上 に日本で取り組むことになる。
度重なる流出や投機目的者を標的とした詐欺の横行などでマイナスイメージの烙印を押されかけていた暗号資産には安全性の向上と信頼の回復が急務だったのだ。
イーサリアム、実用化に向けた課題とは?
イーサリアムの現実社会への投入に向けては課題も多い。その一つがスケーラビリティ(処理容量)の問題だ。現在のイーサリアムの決済処理能力は1秒間に15件程度。これは大手カード会社の秒間数千件という容量に遠く及ばない。
引用元:Forbes
暗号資産イーサリアム「24歳の天才」を支える日本人2名(2018年5月25日)より
非常に高い将来性を秘めたイーサリアムだが、実用化にはまだまだ課題が多いのも事実である。そのひとつが、 スマートコントラクトの処理容量 だ。この問題解決に向けた一翼を担っているのが長谷川氏である。
彼はOmiseGoとして、処理能力を拡大させより多くの取引をP2Pで行える仕組みの開発に取り組んでいる。
これが成功した時、イーサリアムのプラットフォームとしての機能は飛躍的に向上し、世界中の様々なアイデアを実現させる助けとなる。
イーサリアム実用化へ向けて2人の挑戦は続く
創設メンバーの1人として「日本価値記録事業者協会」に関わるなど、安全性や信頼度の向上のための法整備という立場で暗号資産業界を支えてきた宮口氏と、OmiseGoを立ち上げ、イーサリアムのプラットフォームとしての機能向上を支えてきた長谷川氏。
両者とも関わり方のベクトルは違えど、ECFのコアメンバーとして見据えている将来は同じだ。 イーサリアムが実用化され、様々な新しいことが可能になれば現在の社会の方程式に大きな一石を投じることができる。
2人の挑戦と今後に注目だ。
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