保険会社もブロックチェーンを使う時代になってきています

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アメリカの大手保険会社である「State Farm」と「USAA」は共同で、自動車事故の際、クレームの処理と大量な紙ベースでの作業と記録を自動化するために高度なブロックチェーンのテストに入りました。

両社は「JPMorgan Chase」によって開発された 「Quorum」というイーサリアムベースのセキュリティーとプライバシー機能を高めたブロックチェーン を使用します。

現在、企業は実際の保険金データを使用しており、今年の終わり頃に実装化する予定で、両社が共有する元帳は、保険代位のために既存のシステムを置き換えるように設計されています。

損害保険において保険者が損害の填補をした場合,被保険者が保険の目的についてもっていた権利および被保険者が第三者に対してもつ権利を法律上当然に取得すること。前者を残存物代位といい (商法 661) ,後者を請求権代位という (662条) 。被保険者の二重利得を防止するとともに契約全体として保険料の低廉化をはかったもの。保険者は代位により第三者に対する権利を取得しても,被保険者または保険契約者の第三者に対する権利の行使を害さない範囲においてのみ,その権利を行使できる。

(コトバンクより)

簡単に説明すると、「コインオタク伊藤」が「ビットコイン高橋」の車を借りて事故を起こした場合、「ビットコイン高橋」の保険会社はそれを修理するために支払いをし、それから「コインオタク伊藤」の保険会社に請求することです。

現状、保険会社間の支払いは請求書ごとに小切手を郵送したり振込によって処理されており、昨年の代位支払額はアメリカの全保険会社で約96億ドルにものぼります。
ブロックチェーン化することで、これらの支払いにかかるコストを排除し、プロセスを合理化するために保険会社間の保険請求金を1回払いで済ませることができます。

現段階で、分散元帳に参加しているのは2社ですが、 大手2社がブロックチェーンを導入することで保険業界も間違いなくイノベーションが起こり、これから多くの保険会社が参入してくるでしょう。 

State Farm:個人向け保険業で首位を争う保険相互会社である。日本ではあまり知られていないものの、「米国最大の損保」などと評される。

USAA:アメリカ軍の軍人、軍属およびその家族を対象とした金融業、保険業を専門とする会社。

 

伊藤健次
このニュース、 伊藤が解説します。

保険業界とブロックチェーンの相性はとても良く、ブロックチェーンを活用したプロジェクトの中には保険サービスを完全に仲介企業なしで行う事を目的としたものも存在しました。

なぜ保険のブロックチェーンプロジェクトは浸透せずに、今更になって保険企業がブロックチェーン導入を促進しているのでしょうか。

それは、ブロックチェーンが生んだ新しい経済圏である「分散型サービス」が一般ユーザーには浸透していないためです。

保険のようなサービスは利用者が保険料を出し合いその中から一定の割合で発生するリスクに対して保険金が支払われます。

多くのユーザーがいないと成り立たないモデルです。詳しい一部の専門家が参加するだけでは保険は成り立ちません。

ここに2019年以降のブロックチェーンビジネスの課題が存在します。

 ブロックチェーン企業が取り組むべきは、ブロックチェーンの技術力、スペック競争ではなく、マーケティングです。市場認知・ブランド価値を高めたブロックチェーンが暗号資産市場をけん引するでしょう。 

 

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