パクソスBUSDの新規発行を終了
ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)は、パクソスに発行するバイナンス USD(BUSD)の発行停止命令を出しました。
NYDFSは、パクソスとバイナンスの関係で未解決の問題が複数あることを説明し、BUSDが犯罪者に悪用される可能性があると述べました。また、SECがBUSDを「未登録証券」と主張していると報じられています。
パクソスは、同社が発行するBUSDは1:1の割合で準備資産に裏付けられており、BUSDの償還に応じる用意があるとしています。しかし、NYDFSは、パクソスがリスク管理やデューディリジェンスの義務に違反したと主張しています。
パクソスは、NYDFSの命令に従い、BUSDの新規発行を終了し、バイナンスとの関係も終了すると発表しました。
米NY州金融サービス局、ステーブルコイン「BUSD」の発行停止を命じた理由を説明
COIN POST
BUSDが米国にて違法の判断
久しぶりに業界が震撼した話題です。このニュースをきっかけに世の中が変わります。内容はシンプルでバイナンス社がサービスの一つとして提供しているBUSDという米国ドルのステーブルコインが米国では違法という判断がされました。
これによりBSCチェーンの普及に大きなブレーキがかかります。投資家の影響範囲で言えば、PancakeSWAPは事業変革が必要で、UNISWAPとAPTOSも戦略の切り替えが必要です。
もっと踏み込むとBSCチェーンはそもそももう使わない方が良いということになります。伊藤もさっそくBSCチェーンの資産は10%以下に減らしました。
大きく巻き込まれてしまった方は安心してください。あくまでライセンスの一つであるパクソス社が発行するBSCチェーンのBUSDだけが違法扱いとなっただけで、バイナンス社が運営するBSCチェーンは違法ではないですし、パクソス社が発行するイーサリアムチェーンのBUSDも合法となります。
2024年2月まではBUSDはドルと1:1で償還すると強気の発言をしていることからもBUSDのステーブルのディペッグの可能性はそこまで高くはありません。しかし、行動は早い方が良く、BSCチェーン関連の資産は早めに移動することを推奨します。
米ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)が今回命令を出した大元となります。バイナンスのCEOは「BUSDのようなステーブルコインが、なぜ有価証券に該当するのかは不明である」と「BUSDはやがてユーザーが離れていくことは予想している」という旨の発言しております。これが問題です。バイナンスにとって事態を好転する手段はないということです。
FTX騒動から始まった陰謀論を疑う方もいらっしゃいますが、まさにそのような状況で、バイナンスのビジネスを敢えて邪魔しているようにしか見えません。
これが陰謀論であろうとなかろうと既にそういう対応が生じてしまいましたので、バイナンスはDeFi産業から撤退する可能性が出てきました。
BSCチェーンのDeFi産業は全体の10%ほどあります(2023年02月時点のDefiLlamaデータ参照)。この規模は業界第2位です。業界第2位のサービスからの資金流出は他のプロジェクトへの新規流入となります。
最近好調なイーサリアムL2のプラットフォームはまだ規模が小さくBSCチェーンの1/10程度の経済圏も多いです。このような業界再編は新興プロジェクトの飛躍の大きなきっかけになります。当然、積極的な仕掛けが考えられます。この勢いが2023年のDeFiブームのトリガーになるかもしれません。
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