経済情勢とビットコインの関係性
2019年5月、アメリカのドナルド・トランプ大統領は、アメリカに輸入された2,000億ドル相当の中国製品の関税を10%から25%に引き上げるという中国との貿易戦争を始めました。
関税を引き上げた結果、人民元は対ドルで2%、中国株は6%、ダウは600ドル以上、ドルは対円で108円まで下落しましたが、そんな中5月のビットコインの価格は約70%も上昇しています。
ビットコイン上昇の理由は、中国の投資家たちは今後も人民元の下落が続くと見ており、手持ちの資金をビットコインに交換していること。関税の引き上げはアービトラージに繋がるため、密輸業者は中国製品をアメリカへ、アメリカ製品を中国へと違法輸入する可能性も出てくるので、密輸業者はこれを行うためにビットコインを買い集めていることが要因となっています。
商品や特定の種類の資産が貿易戦争によって悪影響を受ける可能性があるのに対し、ビットコインの場合はその逆をいきます。
これはリスクオフと言って、米ドルや人民元の価値が下落することを恐れている投資家は、資金の安全な避難先、今回の場合はビットコインやその他の暗号通貨に移し替えてます。
ベネズエラのボリバル、トルコリラ、アルゼンチンペソなどインフレと通貨安の影響で自国の通貨の価値が落ち、どこの国の通貨でもないビットコインに自国通貨を変えることでその価値を保存しようとしたわけです。
また、イギリスとギリシャがEUを離脱した際もビットコインは上昇しました。
上記からわかるようにビットコインはリスクオフで買われるといわれて、「政治不安」「金融危機」「地政学」などが典型的なリスクオフのイベントといえます。
このような違法取引に使われるニーズは過去には確かにありましたが、今は相当少なくなってきております。ゼロにはなかなかならないです。
ビットコインは2014年以前はこのようなリスクオフの際に非常に高騰をしました。それこそ預金封鎖などの背に腹は代えられない事態を招くときなどは数日で10倍の価格高騰を見せたこともあります。
今は確かに経済不安はありますが、ビットコインの価格を倍以上に押し上げるほどのニーズはまだないでしょう。 ビットコインが国際金融に使用されるようになってきたのは事実なので、実需要の押上が一番の要因だと考えております。
なぜ、今まで法定通貨を使って行われていた国際金融がビットコインに置き換わったかと言えば、それはアンチマネーロンダリングが世界で取り締まりが厳しくなる中、法定通貨で今まで行っていたビジネスに支障が出てきたためです。
あったら良いなレベルでは人の行動は変わりません。無ければ困るというときに人は行動をします。ビットコインはまさにいま各方面で必要とされております。
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