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ビットコインを法定通貨に採用した中央アフリカの現状とは?今後の展望を解説

エルサルバドルに続き、2022年4月に中央アフリカではビットコインを法定通貨とする法案が可決されました。

ビットコインの価格は2022年は上下が激しく、暴落とも言える価格下落をしています。

ビットコインの未来を読みとくに当たって、ビットコインを法定通貨に採用した国家の経済事情は知っておくべき事項です。

この記事では、中央アフリカがビットコインを法定通貨に採用した経緯や今後の見通しを説明しています。

2022年4月中央アフリカがビットコインを法定通貨に採用

エルサルバドルに続き、2022年4月には中央アフリカがビットコインを法定通貨として使用することを発表しました。

4月27日には議会で全会一致で法案が可決され、これによって中央アフリカはエルサルバドルに続き、世界で二番目にビットコインを法定通貨とした国となります。

中央アフリカがビットコインを法定通貨に採用した理由

なぜエルサルバドルに続き、中央アフリカはビットコインを法定通貨としたのでしょうか?その理由を大きく分けて3つ解説します。

紛争による経済の低迷を打破する狙い

中央アフリカは、金やダイヤモンドの原産国です。資源が豊富なのは利点なのですが、紛争が続いているため経済成長が安定せず、経済状況が低迷している状態でした。

安定しない為替の国に投資をする国は少ないため、自国の経済を盛り上げていく要素に欠けていたのが難点だったのです。

豊富な資源を生かして、今後アフリカが経済大国となっていくには、安定した通貨価値が必要です。

中央アフリカはエルサルバドルの決定を受け、自国の経済対策の一環として法定通貨をビットコインにすることを決定しました。

エルサルバドルによるビットコインの法定通貨への採用

エルサルバドルがビットコインを法定通貨と決定したことも大きな影響を与えたのは間違いありません。

自国通貨よりも為替が安定しているビットコインの使用で、金融政策は取れなくなるリスクがあります。しかし、それを押してビットコインを法定通貨として、キャピタルゲインへの非課税などの政策を押し出すことで、人・金・モノの誘致を目的としたこの政策が中央アフリカに影響を与えたのは間違い無いでしょう。

銀行所持率の低さや治安の悪さ

アフリカは国土が広いですが、インフラ整備が追いついていません。そのため口座があっても銀行へ行けない(ATMが近くにない)人が多く、現金を家に保管している人もいます。

アフリカは貧富の差が激しく、治安も悪い地域であるため強盗被害も後を絶ちません。

このような状況を打破するために、デジタルウォレットを用いた暗号資産の活用は有効です。

ビットコインで買い物ができるようになれば、銀行口座へ言ってお金を下ろす必要がないからです。

現金を自宅に保管することもないため、強盗自体が困難となり、またウォレットの暗号性が高いため資産を守りやすくなります。

ビットコインにはアフリカの治安やインフラの脆弱性の欠点をカバーできる見込みがあるため、中央アフリカはビットコインを法定通貨に採用しました。

自国通貨を弱体化する狙いも

中央アフリカで使用されている法定通貨は、CFAフランです。中央アフリカ、およびその周辺国は第二次世界大戦後にフランスの植民地とされていました。

1958年に独立を果たしたものの、法定通貨として使用されているCFAフランは、フランと相場を連動しているためフランスの影響権を完全に脱したとは言えません。

フランがユーロへ移動した後もこの体制が続いており、中央アフリカが独自の経済体制をきずくための障害となっていたのです。

なぜなら、CFAフランはフランと連動しています。つまりCFAフランの価値はフランによって補償されますが、その代償として中央アフリカの中央銀行は外貨準備高の半分をフランス国庫に預ける必要があります。

つまりCFAフランの信用性はあくまでフランの影響下にあり、独自の信用の担保はこのままでは実現できません。

中央フランスではこの体制についてかねてより不満が上がっており、「武力を伴わない植民地支配である」と批判されてきました。

中央アフリカでビットコインが法定通貨として利用されるようになれば、CFAフランが利用されなくなり、影響力を弱めます。

「CFAフランを使い続けるなら、価格が安定していないと言われていてもビットコインの方がまし」という考え方ですね。

CFAフランから脱却して独自の経済体制を行えるようになることで、フランスの今も続く支配を逃れられると考えられたため、ビットコインが通貨として採用されることが全会一致で可決されたのです。

IMFは中央アフリカに警告を行う

中央アフリカがビットコインを法定通貨として採用する旨を発表した後に、IMFは警鐘を鳴らしています。

「中央アフリカの経済を救う万能薬としてビットコインをとらえないように」という警告です。

この意図はビットコインの相場が安定しないこと、またビットコインが暴落した際の金融リスクに対して独自の金融体制をとっている中央アフリカに対してIMFからの支援が難しいことを意味します。

エルサルバドルも同様ですが、ビットコインは従来の通貨の仕組みと大きく異なる金融システムのため、国家破綻の危機でIMFが救済するのが難しくなります。

IMFはビットコインを法定通貨とする試みにはリスクがあり、その点をしっかり検討するように中央アフリカへ通告しました。

中央アフリカは警告を受けつつも、法定通貨をビットコインとする姿勢は変えない見通しです。

ビットコインを法定通貨にした中央アフリカの今後の展開は?

中央アフリカがビットコインを法定通貨とし、今後の展開はまだ予想できない状態です。エルサルバドルはすでに2021年からビットコインを法定通貨としていますが、現状では国民への普及が十分でないのが問題となっています。

中央アフリカで今後ビットコインが普及し、また外国企業やマイナーを誘致する政策が行われれば、ビットコインの相場と連動してより活発な経済活動が行われる可能性はあるでしょう。

現状としては中央アフリカのビットコイン導入による影響は、世界には及びません。

しかし国債の発行などを行うにあたり、ビットコインを組み込んだ金融商品が発売されることで、徐々に投資家への影響が強まってくるでしょう。

まとめ

中央アフリカはフランの影響をのがれ、新しい経済体制を構築するためにビットコインを法定通貨として採用しました。

先行きは不透明ですし、相場の不安定性から金融リスクは当然あります。

しかし、中央アフリカ特有のインフラの脆弱性や治安問題、そして第二次世界大戦より続く植民地支配問題を解決するための一手とも言えるでしょう。

まだ体制が構築されたばかりで、中央アフリカの先行きは不透明です。しかし、ビットコインの今後を読み解く意味でも、中央アフリカの経済状況には注目しておくべきといえます。

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