CEXの信頼失墜、投資家のDEX移動強まる
現在、中央集権型取引所(CEX)の大手であったFTXの破綻、顧客資産流用の発覚により、分散型取引所(DEX)の取引量が増加している。
DEXカテゴリーの総取引量はテラ(LUNA)ショック以来最大にまで拡大し、最大手DEXのUniswap(ユニスワップ)やCurve(カーブ)はもちろん、中・小規模なDEXも取引量の増加を見せている。
※参照:DeFillama、Dune Analytics
FTXから始まる中央集権型取引所(CEX)全体への信頼失墜に対して、最大手取引所のバイナンス(CEX)が取引所の準備金アドレスを公開する「Proof of Reserve(準備金の証明)」運動を呼びかけるも、投資家のDEX移動は収まりを見せていない。
分散型取引所がFTXの後釜に、GMXやDYDXの関連トークンが高騰
COIN POST
今とるべき投資家の行動
注意喚起です。中央集権取引所(CEX)が危険で、分散型取引所(DEX)が安全という風潮が出ておりますがこれは間違いです。
大型倒産をした取引所FTXが中央集権取引所だったので、その流れを汲んで中央集権取引所は全てヤバいという話になってますが、ヤバいのはFTXであって中央集権取引所そのものではありません。
中央集権取引所がやばいのであれば、株式会社は全滅です。世の中にショックが起きて市場が不安定になれば当然構えることは大事ですが、程度の問題であり、極端になることは避けましょう。
例えば、日本は地震大国ですから、大きな地震が来たら人々は備える方に向かいます。避難セットを購入することもありますし、防災の練習をすることも大切です。
しかし、1ヶ月も山籠りするなんてことは極論であり、やりすぎなわけです。個人の自由ですのでどういう対応をするべきかはそれぞれの判断です。そういう人もいるんだなと認識するのは良いのですが、そうしなければマズイと強制するような話は危険です。
中央集権取引所全て触るのをやめた方はやりすぎなので少し冷静になってください。CEXも使うし、DEXも使うというバランスが大事です。DEXは危険だから使うな!という主張でもないです。なぜかを解説します。
まず日本人にとって国内取引所(CEX)は安全です。少なくともDEXよりも資産は守られております。日本人で海外取引所(CEX)を使う方は『いまは』リスクが高いため、半年間は海外取引所(CEX)の資金をDEXにも分散をする必要があります。
海外取引所(CEX)を使っても良い方とはやむを得ず使う場合に限ります。BTCやETHなどのメジャー銘柄だけ触っている方はリスクの高い海外取引所(CEX)を利用する必要は皆無です。
日本の取引所でできることは国内取引所(CEX)を利用し、どうしても海外取引所(CEX)を利用しないといけない方はDEXを利用する。可能であれば半年間は海外取引所(CEX)もDEXも避ける。これくらいが一般の方のリスク管理です。
海外取引所(CEX)かDEXを利用する方は、市場の逆張り(一般的に言われていることと逆のことをする戦略)で投資をする方か既に長期間のロックをかけている資産がすぐには引き出せない方です。
半年後になればなぜ海外取引所(CEX)とDEXを利用しても良いことになるかというと資金が戻ってくるためです。行動だけ見れば、どうせ資金が戻ってくるんだからそのまま海外取引所を利用し続ければ良いと判断してしまいがちです。出した後にまた入れるんだったら入れっぱなしでいいんじゃないか?という意見もよくいただきます。
これが投資家と消費者の考え方の違いです。消費者は安定したサービスを提供されることを前提に物事を考えます。そのため不測の事態が起きた時にサービス提供企業に対してクレームを上げます。
それはそれで正しい行動ですが、投資家は不測の事態が起きることを前提に物事を考えており、仮に不測の事態が起きたら自己責任で損切りし、次の投資に向かいます。これは時給換算したら理解いただけると思います。
投資を継続するのと訴訟をして補償を受けるのを時給換算した場合、圧倒的に投資を継続した方が実入りが大きいです。どちらが正しいという話ではありません。
特に今回のFTX騒動はかなりまとまった金額が損失になりましたので、プロトレーダーも訴訟をした方が時給が高くなるケースもあると思います。投資を始めたばかりの人は両方の意見で板挟みになり、自己責任なのか訴訟するべきなのか意見を変える人が多くてどっちか分からないとなります。最終判断はご自身の時給換算で考えてみてください。
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