ニュース

【伊藤が解説】イーサリアム「Pectra」アップグレードの展望

2024.06.03

イーサリアム次期アップグレード「Pectra」

イーサリアムの次期アップグレード「Pectra」が2025年第1四半期末を目標に計画されています。
Pectraは、実行レイヤーのPragueとコンセンサスレイヤーのElectraから構成され、主要な要素としてEOF、PeerDAS、EIP-7702が採用される予定です。
これにより、データの可用性やスマートコントラクト機能が強化されます。
イーサリアムのスケーラビリティ向上に向けた取り組みは続いており、これらのアップグレードにより、ネットワークの性能と効率がさらに向上する見込みです。

イーサリアムの次期アップグレード「Pectra」　25年第1四半期を目標に

COINPOST

イーサリアム「Pectra」アップグレードの展望

このニュース、 伊藤が解説します。

イーサリアムの次期大型アップグレード「Pectra（Prague/Electra）」が発表されました。
2025年第1四半期末を目標としています。イーサリアムにおける大型アップグレードは、関連する技術更新や改善（EIP）を一つのくくりにしたものを指します。

今回は攻めのアップグレードが注目されております。
これまでイーサリアムは、ガス代が高い、取引が遅延するなど課題に対して注目が集まっておりました。
一通りのアップグレードで課題感は払拭されております。

「Pectra（ペクトラ）」では、ウォレットのスマートコントラクト対応（EIP-3074）ではユーザーが秘密鍵を紛失したケースに備えた最終保護システムの導入や一括承認作業ができる作業効率向上などが注目されております。
また、バリデーター向け報酬管理改善（EIP-3074）からは、LST（リキッドリステーキング）市場がさらに盛り上がる可能性が期待できます。

このようにユーザー体験が大きく向上するアイデアが盛り込まれております。
もちろん、これまでも行なってきたイーサリアムのトランザクション速度やガス料金の改善もあります。

従来はブロックチェーンはどれも似たり寄ったりという印象がありましたが、各ブロックチェーンは独自路線に舵を切っております。
少しのタイミングの違いでまだ市場のプレイヤーは大きく変わります。
アップグレードは評価が変わるタイミングとなるため、大手プロジェクトのアップグレード情報はしっかりと追うようにしましょう。

【伊藤が解説します】イーサリアム現物ETFと政治的背景：米国仮想通貨ETF戦略とは？

【伊藤が解説します】ビットコインが抱えるクジラ（大口保有者）の影響