コインチェック、ナスダック上場の期限を12カ月伸ばす可能性
コインチェックのナスダック上場を担当する特別買収目的会社(SPAC)、「Thunder Bridge Capital Partners Ⅳ, Inc」は合併期限の最大12カ月延長を提案しました。
期限延長は株主投票により承認される必要があります。
現在の期限(2023年7月2日)では経営統合を完了する時間が十分でないとThunder Bridgeは指摘しています。
もし統合が期限内に完了しない場合、株主の賛成があってもThunder Bridgeは清算に追い込まれる可能性があります。
コインチェックはマネックスグループの完全子会社で、ナスダックへの上場を目指しています。
COINPOST
コインチェック、ナスダック上場が危機?仮想通貨市場の動向を分析
仮想通貨に関するビジネスは一般的に高リスクとされており、資金調達の際には銀行等からの融資を期待することは難しいです。
そこで、個人投資家やベンチャーキャピタルからの資金調達が主になるのですが、コインチェックは数ある調達提案の中から、ナスダック上場を現実的な手段として選択しました。
SPAC(Special Purpose Acquisition Company:特別買収目的会社)と呼ばれる制度を利用して、2022年3月に短期間でのナスダック上場計画を発表しました。
しかし、2022年と言えば、仮想通貨市場は劇的に変わりました。
ステーブルコインへの信頼が低下し、FTXなどの大手仮想通貨企業が相次いで破綻しました。
また、アメリカでは仮想通貨関連ビジネスに対する取り締まりが強化され、厳格な立法が始まりました。僅か1年でビジネス環境は大幅に変わったのです。
SPACの制度は短期間での上場を可能にするという魅力がありますが、一方でデメリットも存在します。
それは、買収スケジュールが24ヶ月以内に完了できない場合、上場廃止となるという制約があることです。
現在のニュースは、2023年7月に予定されていた上場スケジュールが最大12ヶ月延期されるというものです。
完全に諦めているわけではないのですが、環境の変化とスケジュールの調整を見る限り、かなり厳しい状況にあることが見て取れます。
現在の停滞した仮想通貨市場を生き残るためには、取引所といえども資金源を確保することが不可欠になってきています。
世界的には取引所の選択と集中が始まっています。
トラベルルールなどのチェックポイントがかなり増えていますが、売買プラットフォームの厳しい生き残り競争が激化しておりますので、慎重に選びましょう。
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