1710万ETHがステーキング
イーサリアムの開発者は、シャンハイ・アップグレードを約2週間延期することを発表した。当初は3月下旬に予定されていたアップグレードは、4月の最初の2週間以内に行われる予定だ。コア開発者たちは、Goerliテストネットのローンチの約2週間後にメインネットでの展開を行うこととした。
Next up, we started discussing things related to the next upgrade: Cancun. The first of these was the various approaches to bring SSZ into the EL more comprehensively. Etan from Nimbus gave a recap of yesterday's breakout room on the topic: https://t.co/wkRGR2YLK2
— timbeiko.eth (@TimBeiko) March 2, 2023
これにより、シャンハイ・ハードフォークがメインネットでスムーズに通過できるようにする最後のチャンスとなる。シャンハイ・アップグレードにより、ビーコイン・チェーンに張り付けられたイーサリアムの段階的な引き出しが可能となるが、引き出しは動的で、存在するバリデーターの数に依存する。
現在ビーコンチェーンには1710万ETHがステーキングされており、全供給量の14%強を占めている。シャンハイはステーキングプロバイダーにとっても強気とされ、Lidoのような流動的なステーキング・プラットフォームは、シャンハイ後の数ヶ月間に担保が流入する可能性がある。
イーサリアムのコア開発者、「シャンハイ」アップグレードを4月上旬に延期
COIN POST
イーサリアム上海アップデートの延期に見る仮想通貨市場の現状と教訓
2023年3月末に予定していたイーサリアムの上海アップデートが4月上旬へ延期となりました。
この発表を受けてイーサリアムの価格への影響は軽微ですが、上海アップデート自体の市場への影響力が落ちたわけではありません。そして、アップデートの延期がネガティブでもありません。微妙な感覚が伝わりにくいので詳細を解説します。
イーサリアムだけでなく、ブロックチェーンプロジェクトは常にアップデートをしております。市場の成長スピードが早く、毎月アップデートをして市場に取り残されないようにしているという業界の競争が激しい様が見て取れます。
毎回のアップデートが価格に影響していないのは、どこのプロジェクトも同じ重要度レベルのアップデートをするからです。アップデートをしても価格は上がりませんが、アップデートをしないと機能的には市場の成長速度からおいていかれて相対的な価値が下がります。
『アップデートがあって普通』という感覚と認識ください。イーサリアムの上海アップデートはその他のアップデートとは比較にならないほど大きなアップデートでイーサリアムのビジネスモデル(主にステーキング)根本を変える影響力を持っております。
アップデートが成功すればイーサリアムへの価格の影響は大きいでしょう。約2週間アップデートの延期を発表したわけですが、なぜ価格は下がらないのか?それは上海アップデートがプラスにもマイナスにもなりうるアップデートだからです。
終わってみれば結果的に上海アップデートをやって良かったとなると考えている派ですので、プラスの要素が大きいと個人的には見ておりますが、この逆で考える方も相当数おります。
結果、延期すればマイナスと考える人もいれば、プラスと考える人もいるという非常に微妙なバランスで成り立っているのが上海アップデート前のイーサリアムの現状です。
この教訓は仮想通貨市場は黎明期であるため正解がないということです。株式市場のようにルールが明確で成熟した産業では正解があります。間違ったことをすれば損をします。株式市場は正解がなく間違えているのか正しい行為なのかは結果でしか判断できません。
このような状況ではメディアは断定的な言い方を避けます。そして、SNSなどでは個人の意見として断定する発言が増えます。立場がある取引所の社長がTwitterで断定的な表現を使い叩かれることがありますが、これもそのような背景があります。
コインオタクではあくまで伊藤の見解として断定的な表現をあえて使用しますが、最終的な判断は各個人で行うようにしてください。このような市場を不安定と取るかチャンスが多いと取るかは人それぞれです。
もちろん伊藤は4月の上海アップデートに期待をしておりますが、仮に2023年年末まで引っ張るようであればネガティブだと考えております。
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