【伊藤が解説】10月FOMCは予定通り利下げへ　市場は安堵も政府閉鎖が重荷

米9月CPI上昇3.0％、利下げ観測は維持

米労働省が発表した9月の消費者物価指数（CPI）は前年比3.0％上昇と、前月（2.9％）から加速したものの市場予想を小幅に下回りました。
ガソリン価格の4.1％上昇が主な要因で、衣料品や家電なども関税の影響で値上がりしました。コアCPIは前年比3.0％と伸びが鈍化し、FRBによる来週のFOMCでの利下げ観測は維持されています。

米9月ＣＰＩは前年比3.0％上昇、利下げ観測継続　10月分発表不透明に

Reuters

10月FOMCは予定通り利下げへ　市場は安堵も政府閉鎖が重荷

このニュース、 伊藤が解説します。

10月29日のFOMC会合では予定通り0.25％の利下げが見込まれています。
市場では強気相場の再来を期待する声もありますが、政府閉鎖中という異例の状況下で実施されたCPI発表が示すように、米経済の運営は依然として不安定です。

政府閉鎖の影響は11月のCPI発表にも及ぶ見通しで、データの信頼性や政策判断への影響が懸念されています。閉鎖が長引けば市場は一気に悲観ムードに傾く可能性が高く、FOMCの利下げ効果も相殺される恐れがあります。さらに、CPI自体も微調整の範囲にとどまり、相場を大きく動かす要因とはなりにくい状況です。

結果として、想定外の値動きが続く不安定な相場が予想され、今後は景気を下支えする構造的課題を一つずつ丁寧に解消することが求められます。

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